そらまめの雑記

本などで学習した内容のアウトプット・好きな事や物・日々思ったことなどを書いています。

上流と下流

こんにちは、そらまめです。

 

今回のお話は、仕事にも上流と下流があるということです。

これは、一つの仕事の流れとして、まず上流で抽象的な理想像やコンセプト作りから始まります。これは成果物は確定しておらず、変動要素の大きい為に「やわらかく」かつ「目に見えない」ものになります。

それが、下流に行くにしたがって具体的になり、それが形になることで「固く」なり「目に見える」ものになってきます。

つまり、上流側の仕事は、毎回パターンの異なる「再現性の低い」個人に結び付いた「属人的」なものであるのに対し、下流の仕事は定型的で、誰にでも再現可能な標準化が可能なものになっていくという事です。

これはまた、上流での仕事の成果は「価値が分かりにくい」ということも意味します。上流の仕事は万人に理解しがたいが為に収益化するのが難しいのです。

これに対して、下流での仕事は尺度が絞られてきて「速さ」とか「容量」とか「値段」といった「数値化可能」なものになって万人が価値を比較することが容易になり、収益化し易くなります。

ですから、殆どの仕事では上流側の仕事は無料で行われていて、下流側でコストが分かり易くなってから回収するという仕事が殆どです。

では、上流と下流どちらの難易度が高く、どちらの仕事が貴重なのでしょうか?答えは上流の仕事の方でしょう。何もない所からコンセプトや理想像を生み出し、それを徐々にアイデアとしてまとめていく、それは誰にでもできる事ではなく、遡っていくと一人の人が生み出したものです。これは大変な労力を伴う作業ですし、柔らかい頭を必要とする作業です。それが下流に行くに従って段々形作られ、万人に理解できるような形に作り上げられていくのです。

このように、上流から下流まで仕事の全てを見ていくことで、評価のポイントの違いや実際の価値と、売ることのできる価値の違いに大きなギャップがあることを理解しておくことが大事です。

そして、全体を見たうえで「柔らかい頭」の使いどころを見極める必要もあります。

時には、評価されにくいという覚悟も必要かもしれませんね。