そらまめの雑記

本などで学習した内容のアウトプット・好きな事や物・日々思ったことなどを書いています。

同じと違うの違い

こんにちは、そらまめです。

 

今回は、一般に反意語と考えられている「同じ」と「違う」の対比について考えてみたいと思います。一見対等に比較できる対立概念の様に思えますが、実はこれらは対等の物ではありません。理由を見て行ってみましょう。

一つは、「同じ」は一通りなのに対して、「違う」は無限に存在するという事です。「同じ」ことをやったり考えたりすることには何も考える必要はないですが、「違う」ことをするためには幾つものオプションを考えたうえで、それらの中から選択をするというとても頭を使うプロセスが必要になります。

そして、「同じ」ことをするのに理由は必要ありませんが、「違う」ことをすると必ず理由を聞かれますから、常に理由を考えておく必要があります。

日本社会は「出る杭は打たれる」という社会です。他人と違う事をやると必ず周囲の人間から叩かれます。それに対抗して、生きていくためには必ず「理由」が必要で、個人としても確固たる「哲学」が必要です。皆さんの周囲にいる「分別のある常識人」よりも一見「頑固な変人」と思われている人の方が自分の考えを持っていて、単に他人と同じことをするよりは柔軟な発想を持っているのかもしれません。

「一律でコストを○%カット」「とにかく全部大事」この様な言葉がビジネスの場や日常生活で聞かれることがありますが、これらは大抵の場合、典型的な思考停止状態です。ここまで読んでおわかりのように、これらは「すべて同じにしよう」という事を意味しています。逆に「差をつける」には無限のやり方があると同時に、差をつけるためには差をつけられた人たちへの説明の為に明確な理由が必要になります。

普段から頭を柔らかくして考えるための一つのきっかけとして、安易に「一律・・・」という言葉を使うのをやめてみてはどうでしょうか?常に「違う」ことをやると意識するのが、自分の頭を使って考えることの練習になります。お試しあれ。